レッドバロンは他社で購入されたバイクは一切、修理も車検も対応しません。
これを「ひどい」だの「最悪」だの言う人がいますが、それは違うと思います。
こんなことはバイク業界に限らず、どの業界でもよくある話です。
例えば、テレビをヤマダ電機で購入して故障した場合に、全然関係のないビックカメラに行って「すみません、自宅のテレビが故障したっぽいんですけど、修理してくれます?」って言ったら、「購入したお店で相談してください」と返されます。
買ってもいない人の修理対応だけを受ける企業はありません。
なぜ他社購入のバイクの修理をしないのか
レッドバロンが他社で購入したバイクを修理対応しない理由は2つあります。
1. 自社のお客様に迷惑がかかるから
他社で購入したお客さんをどんどん修理対応したらどうなるでしょう?
業界トップのレッドバロンですから、そこらじゅうから修理を依頼するライダーが駆け寄ってくるでしょう。
「すみませーん、街中でエンジンがかからなくなってー」とか「ヘッドライトの交換お願いします」とか、あらゆる依頼がきます。
レッドバロンの店舗にいる整備スタッフの数は限られていますから、次から次へと対応していると自社で購入してくれたお客さんのトラブルも後回しになってしまう可能性があります。
すると自社で買ってくれたお客さんはこう思うでしょう。
「なんだよ、レッドバロンで購入したのに他社で買ったヤツの修理対応で待たされるのかよ。じゃあレッドバロンで買う意味ないじゃん」と。
これはレッドバロンとしては絶対にやってはいけないことです。
お客さんの信頼を裏切ることになるわけですから。
ではどうすれば自社のお客さんを守ることができるか?
そう、他社で買ったユーザーの対応はしないことなんです。
そうすれば、自社で購入してくれたお客さんのサポートにしっかりと集中できます。
もしこれが「ひどいな」と思うのであれば、レッドバロンでバイクを購入すればいいだけの話です。
手厚いサポートをしっかりと受けられます。
他社で購入したり、個人売買で購入して、面倒なことだけ依頼できる企業は普通はありません。
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2. 得体の知れないバイクを修理したくない
もうひとつの理由は、どこでどんな整備をされたかも分からないバイクを修理したくないということです。
簡単にいうと得体の知れないバイクの対応をしたくないんです。
なぜか?
バイクに何かトラブルが発生した場合、レッドバロンのバイクであれば、最低限はここまで整備しているという安心の元で対応できます。
つまり、とんでもない状態のバイクを修理することはマレです。
ですから、整備にかかる時間や費用も大きくならずに済みます。
しかし、個人売買や他社で購入されたバイクは、どんな状態で売られていたかは全く分かりません。
外装はキレイでも、ガソリンタンクがさびだらけ、プラグが劣化している、ワイヤーが切れかけ、など「よくこんな状態で売られていたな」というバイクもあります。
そんなバイクの修理依頼が来たらどうなるでしょう。
そのときは修理が終わっても、また別の部分がトラブルになったとなれば、「この前レッドバロンに修理してもらったのにまたトラブった」などとクレームを言われる始末でしょう。
原因はそもそも、バイクの状態がボロボロだったからであっても、一度、対応すればお客さんはレッドバロンに責任を求めます。
そんな、一方的なクレームを言われるリスクを受けないように、得体の知れないバイクは対応したくないんです。
これでもレッドバロンはひどいと思いますか?
ここまでお読み頂いて、それでもレッドバロンは他社購入のバイクを修理をしないことをひどいと思われますか?
レッドバロンは自社で購入してくれたお客さんのサポートをしっかりとしたいだけなんです。
普通の企業の当たり前のことをしているだけなんです。
もし、自分がレッドバロンで購入していれば、逆にこの制度はとてもありがたく思えますよ。
どこのレッドバロンに行っても、手厚いサポートが受けられます。
なお、最後に補足しておきますと、緊急を要するようなトラブルがあった場合には、レッドバロンで購入したかどうかは関係なく、対応してもらえることもあるかもしれません(お店の判断ですので必ずとは言い切れませんが)
こういったことを総合的に判断すれば、企業としては最高の対応だと私は思っています。