「自分は身長が低いけど、どんなバイクが向いているんだろう?」
「体力に自信がないけど、安心して乗れるバイクはあるのかな?」
このような不安をお持ちの方も多いと思います。
様々な体格の方にバイクを販売してきた元バイク屋の管理人が、身長の低い方、体力に自信のない方でも安心して乗ることのできるバイクの種類について説明させていただきます。
足つきを重視するならスクーター型・アメリカン型
バイクを選ぶときに重視することは、足つきです。
とっさの動きの時、地面に足が付くかどうかは事故を防ぐ大事なポイントです。
バイクを倒さずに踏ん張れるかどうかがかかっています。
そのためには低めのシート高で設計されているスクーター型・アメリカン型がおすすめといえます。
例えば、アメリカン型の代表格であるヤマハのドラッグスター400のシート高は66cm(660mm)です。
また、人気の大型スクーターであるヤマハのマジェスティ250のシート高は70cm(700mm)です。
一方で、教習バイクにもよく採用されているネイキッドバイク、CB400SFのシート高は75.5cm(755mm)です。
さらにフルカウルのレーサー型であるCBR400Rになると、シート高は78.5cm(785mm)にもなります。
これらの代表例で、ざっとまとめると
タイプ | シート高 |
---|---|
アメリカン型 | 66cm |
スクーター型 | 70cm |
ネイキッド型 | 75.5cm |
レーサー型 | 78.5cmm |
となります。
ですから、足つきを重視する場合は、アメリカン型とスクーター型がおすすめといえます。
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バイクの重心が下にあるほうが乗りやすい
バイクの取り回しは重心が下にあるほうが楽です。
言い換えると、バイクの重さが偏っている場所が下にあるほうがバランスがとりやすいです。
その考えで選ぶと、スクーター型が最も適しているといえます。
理由は明確で、ガソリンタンクの位置が低いからです。
ネイキッド型やレーサー型、アメリカン型のバイクは、ガソリンタンクがシートの前にあり、地面からの高さも結構あります。
ガソリンを満タンにしてタンク部分が重くなると、フラフラしやすくなります。
その点、スクーター型は足元に近い位置にガソリンタンクがあるため、重心が下にあり、取り回しがしやすい特徴があります。
例えるなら、花瓶で上部が大きく重たいものは、不安定でフラフラしやすく、倒れそうになったときもしっかりと力を入れて支えないといけませんが、上部を軽くした花瓶はどっしりと安定し、もし揺れて倒れそうになっても軽く支えることができますよね。
重心が下にあるということは、もの(バイク)自体で安定してくれるので、支える力も小さくて済むわけです。
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でも色々なタイプに乗ってみたい。そんなときは
ここまでをまとめると、身長が低い方や体力に自信のない方は、スクーター型やアメリカン型がおすすめだとご説明してきました。
でも「せっかく免許があって乗れるんだから、色んなバイクに乗ってみたい」という方も多いでしょう。
そんなときは、同じタイプの中でもシート高が低めに設計されているものを探してみてください。
同じタイプのバイクでも、シート高が数cm違うということはよくあります。
バイクショップでそのようなリクエストをして、シート高の低いバイクにぜひトライしてみてください。